あとがき

ブレスオブファイア2にはいろいろな意味で感動するシーンがあります。とりわけ、大鳥の儀式や大教会の諸イベントでは感動した人も多いと思います。しかし、今回のようなラストシーンで感動した人は俺以外にどれだけいるのでしょうか? クリスタルを砕かれた瞬間のリュウの心の内を想像してみると意外に難しいものです。今回はその部分の想像に集中してみました。そのわりに周囲が長いのはいただけませんね。

ちょいと物騒な話ではありますが、殺人事件の公判などで遺族がマスコミに、「心に穴が開いたような」と言うことがあります。これは正直なところどんな気持ちなのでしょうか? それが文字通り抉り取られて空洞になったような感じなら、ちょっと違うんでない? と思います。今まで「空気のようにその存在を意識しなかった」ものが無くなることで「喪失という現実を突きつけられ、忘れたくても忘れられない」という、穴が開くどころかそれで心を占領されてしまうような感覚なのでは? と俺は考えています。そういった辺りの感覚を、クリスタルが砕かれるのを目の当たりにしたリュウの心象に含めてみたのですが、皆さんはどのように感じられたでしょうか?

と、堅い話はここまでにして…今回は自分の趣味がかなり出ています。本当はこれに加えてリュウを半人半竜にしてみようとか、リンプーは武神の小手を持っていて実はそれが魔道アイテムでリュウの力の煽りで魔人化するとか、ほとんどDevil May Cryのダンテみたいになるようなネタをいくつか入れようと思いました。結局つながりを出せなくて削ってしましまいましたが…。