あとがき

いかがでしたでしょうか? 初書きなために多少冗長なきらいがありますが…。内容は無限の塔でバルバロイと戦うイベントシーンです。ゲーム中では回想などありませんし、(死合っていない時の)バルバロイのセリフにしても出てこないものがありますが、「あの決断を下すシーンや死合っている時にはこんなやり取りがあるのかもしれない」と想像(妄想とも言う)しながら書きました。

1ページ目と2ページ目にある散文詩は、TM NETWORKのアルバム"CAROL A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991"に収められている"In The Forest"と"Come on Everybody"の歌詞の一部です。ただ小説を書くだけも良かったのですが、"In The Forest"のフレーズが無関係とは思えないほどハマっているのでついつい書いてみたくなりました。3ページ目にも「ゼロより少ない始まり」(by T.UTU)あたりの詞を入れるつもりだったのですが、どうにもイメージが合わないので断念してしまいました。同じ舞台でニーナが主役の小説ならハマるのですが…。

文でキャラや性格を特定できるように書くというのは簡単に見えて中々難しいものだ、と実感させられましたね。ニーナはともかく、ステンは道化を演じて見せる時と真面目な時では(文だけ見ると)全くの別人と言ってもいいぐらいにcharacterが違っていてボッシュと区別がつきにくいため、区別をつけるべく普段の言葉を混ぜてしまいました。あのシーンのステンは決して道化を演じたりしないだろう、と思いながらも…。

小説を書くということは、我々が日頃いかに目で表情を見、耳で言葉を聞きながら相手の感情や人となりを理解しているか、ということを改めて認識させてくれます。それは小説を読むだけでは到底わかりません。もしわかるとすれば、プロが書いた小説と素人が書いた小説を読み比べてみることで始めてわかる、と言えるでしょう。もし間違っているとしても(いや多分間違っているでしょうが)、文章がその鍵であることは揺るぎ無いものと確信できます。

連続画像や動画にすれば数百MBになるものを、たった数十KBの文章で表現できてしまうあたり、言葉にはものすごい「エネルギー」が含まれているんですね。